ロープアクセスとは?
ロープアクセスとは、ロープを使った施工方法の一つです。作業員は吊元から垂らされたロープをハーネスを通して括り付けます。
そのロープを使って建物を上下左右に移動することで、打診調査などの工事で必要な作業を進めていくのです。
ロープアクセスのメリットデメリット
ロープアクセスのメリット
費用を抑えられる
足場は、工事費用とは別で計算されるほど費用がかかります。なぜなら、足場は材料のレンタル代のほかに、組み立てを行う人件費など諸費用が加味されるからです。
ロープアクセスはそもそも足場を組み立てる費用がないため、足場を利用したことによってかかる費用がそもそも発生しなくなります。特に、部分補修や外壁点検などの、小規模の作業の場合はいちいち足場を組み立てるよりも安く施工を行うことができます。
作業が早い
足場を利用して工事を行う際は、まず足場の組み立てから作業が始まるため、施工が完全に終了するまで時間がかかります。足場の組立がないロープアクセスは、その分早く作業が進められるため、足場を組んだ時よりも早く作業が終わります。
また、作業を早く始められるということからタイルの剥離や漏水など、早急に作業を行う必要のある施工でもロープアクセスは難なく対応することができます。
特殊な場所にも対応できる
ロープアクセスは、足場と違い、幅広いスペースを必要とする工法ではありません。そのため、足場を組むスペースがないほど狭かったり、特殊な形の建物でも、塗装やシール打ちなどのある程度の対応が可能です。ただし、隙間の幅が30cm以上ないと、作業できません。
高い建物でも施工できる
ロープアクセスは、電動吸着パットと言う装置を取り付けています。この装置は、身体が外壁から離れないようにしっかり固定してくれる機能を持っており、100Kgの荷重に耐えることができます。こうした安全性の高さから、高い建物でも施工することが可能です。
施工中も外観を保てる
足場はその構造上、どうしても建物の周囲を覆う必要があるため、建物の外観を変えてしまうという弱点があります。ですが、ロープアクセスの場合は、ロープを伝って作業をするだけなので、そこまで建物の外観に影響を及ぼすことはありません。
飛散を防止できる
工事中、高圧洗浄や塗装をする際は、飛散を防止するためにメッシュを仮設します。ロープアクセスは、足場に比べて若干甘めですがメッシュシートで飛散養生が可能です。
ロープアクセスのデメリット
吊元が必要
ロープアクセスは、ロープを垂らす吊元がないと作業ができません。吊元がない場合は、やアンカー等の器具で吊元を作る必要があります。
作業しづらい
足場がある場合は、足元の環境がしっかり構築されているため、踏ん張って作業をすることが可能です。ですが、ロープアクセスの場合は、足で踏ん張る箇所がないため、足場に比べて作業性が劣ってしまうことがあります。
入念な安全対策が必要
足場は、文字通り作業者の足場になるだけでなく、物や作業者が落ちた際に、完全に落下することを防ぐ役割を担っています。ですが、ロープアクセスの場合は受け止めるものがないため、安全対策をしておかないと、あっという間に地上に激突してしまいます。
業者が限られている
ロープアクセスは、安全に施工するため専門性の高い知識と技術を得る必要があり、始めるのに時間がかかります。また、ロープアクセスと言う工法自体、まだ新しい工法であるため、業界で完全に浸透しきっておらず、施工を行える業者が限られています。
施工後の検査が写真や動画でしか読み取れない
足場作業ですと、お客様は足場を伝うことで施工後の検査をすることが可能です。ですが、ロープアクセスは、足場を作らずに施工するため、写真や動画でしか施工後の検査を伝える方法がありません。
ロープアクセスが向いている現場
ロープアクセスが向いている現場は主に以下の内容が挙げられます。
・隣の建物と密接しており足場が組めない現場
・地面が線路・斜面など足場をくみ上げることができない現場
・繁華街で足場が組めない現場
・施工する場所がピンポイントで決まっている現場
・小規模の修繕で済む現場
・分割して修繕をする必要がある現場
吉田建設はロープアクセスも併用できる仮設足場会社です
弊社は、アンカーを打てないカーテンウォールの建物への足場施工など、特殊な技術が必要になる足場に積極的に対応しております。
そして、足場が組めない現場ではロープアクセスの技術を活用し、施工を行ったり足場設置などをしております。
例えば、ビル屋上などの下から足場を組めない場では、上からロープアクセスで吊り足場を作り作業するスペースを作るなどの対応をしてきました。
足場に関して課題がある場合はとりあえず吉田建設にお声がけください。ケースに応じて、解決策を検討してご提案します。